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トペ コンヒーロ(愛知県):2014/02/04(火) 10:54:42.84 ID:X+K06FG4P
住宅の2階の一室に、写真をいっぱいに飾った机がある。若い夫婦と、幼児を抱く母親の写真が並んでいる。みんな笑っている。
夫婦は、昨年11月に結婚した福島県いわき市の水道工、石谷正隆さん(30)と明日香さん(30)。母子は、東日本大震災の津波で犠牲となった石谷さんの妻睦(むつみ)さん(当時29歳)と長女嶺奈(れいな)ちゃん(同1歳9カ月)だ。
あの日、揺れが収まった後、石谷さんが仕事先からバイクを飛ばして戻ると、海岸から離れた自宅に被害はなかったが、妻子は買い物に出たらしく姿がなかった。1カ月後、消波ブロックの隙間(すきま)で見つかった小さな遺体と対面した。すぐに嶺奈ちゃんと分かった。
睦さんは今も行方不明だ。
いわき駅近くの居酒屋でアルバイトをしていた睦さんに「一目ぼれ」し、声を掛けたのが始まりだった。プロポーズの言葉は覚えている。「死ぬ時に幸せな人生だったと思えるようにする」
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私が取材で石谷さんに初めて会ったのは2012年2月だ。結婚1年後にローンを組んで買った2階建て住宅で、遊具の滑り台やアンパンマンのぬいぐるみに囲まれ、一人ぽつんと暮らしていた。再婚して新たな家庭を築く気はないかと尋ねた。当時の取材メモにこう書いてある。
「2人を大事にし、理解してくれる人じゃないと無理だと思う」
その後、いわきへ行くたび飲みに誘った。半年たった頃、「気になる人ができた」と明かされた。道で衰弱した猫を見つけて動物病院へ運んだが助からなかった。その時懸命に世話してくれた看護スタッフに心を動かされたという。明日香さんだった。
私に打ち明けた翌日、石谷さんは初めて明日香さんを食事に誘った。焼き肉店での会話はぎこちなかった。車で港へ行った。車内で助手席の明日香さんの目を見つめ、思い切って言った。
「おれ、震災で嫁と子どもが死んでんだ」
明日香さんはぽつりと「ああ、そうなんだ」と答えた。視線は離さなかった。
「おれ、同情されるの嫌だから、あまり人には言わねえんだ」
「そうなんだ」
慰めを言うのでなく、自然に受け止めてくれたのがうれしかった。きっとこの人ならこんなふうに聞いてくれると信じた通りだったのがうれしかった。数週間後、結婚を申し込んだ。「おれのことは大事にしなくていいから、2人のことを大切に思ってほしい」
明日香さんは「うん」とうなずいた。
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震災から3回目の新年を迎えてまもない夜。私は夫婦の自宅で一緒に鍋を囲んでいた。仏壇の前には、見覚えのあるぬいぐるみがあった。
結婚後、明日香さんは毎朝仏壇に線香を上げている。クリスマスには嶺奈ちゃんにお菓子をプレゼントした。「彼の過去がなければ今の彼もいないし、私と出会うこともなかった」。2人への思いを抱えたままの石谷さんを受け入れることに、迷いはなかったという。
夫婦は箸を止めた。
「今月まだお墓に参っていないね。そろそろ行かなきゃね」
「そうだな」【袴田貴行】
おわり http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140204-00000012-mai-soci7 :
頭突き(茨城県):2014/02/04(火) 11:00:33.98 ID:tp7u7pdj0
わろた14 :
キングコングニードロップ(東京都):2014/02/04(火) 11:02:33.67 ID:DDeuxZ340
子供も亡くしたのか17 :
ジャンピングDDT(中国地方):2014/02/04(火) 11:05:04.73 ID:lhP+Q6AW0
>>14 逆に良かったじゃん
ゼロからスタートできる87 :
トペ コンヒーロ(埼玉県):2014/02/04(火) 12:04:01.65 ID:Hu2YgxPa0
自分たちに酔ってて気持ち悪い
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